3月中旬に東京ステーションギャラリーで行われた「佐伯祐三展」に行ってきました。
昔の展覧会の図録を持っていたので、その作品を「ナマ」で見れるということで興奮しました。
どこか陰鬱と重い表情があったり、温かみを感じたり、とても好きなんです。佐伯祐三さん。
図録で知っている絵でも、実際に近くで見ると迫力がぜんぜん違うんですよね。絵の具の力強さ、躍動感みたいなものがぶわーっとあふれ出て、エネルギーをもらいました。
こんな風に力強い絵を描くことができるなんて…、そしておしゃれな構図…、見れば見るほど好きになってしまうのでした。
今回の展覧会では143点も出展され、ひとつひとつを集中してすべて見て回ったら、最後くったくたになりました。来た人はうなずいてくれると思います。
東京ステーションギャラリーは、壁のレンガそのものが重要文化財にしていされており、そのあたりも興味のある方には見どころになるかもしれません。
帰りのショップで図録は買いませんでした。図録を見ても、この迫力は感じることができない。そう思ったら買う気がしませんでした。
絵や人間や、音楽や作品、いろいろなものから感じるんですけど、理屈じゃない不思議な「理解」が伝わってくることがあります。説明が要らないっていうか。そういうものや人やカタチが好きです。
言葉にしなくても、派手じゃなくても、不思議と伝わるものがある。。素敵ですよね。そんな作品を作りたいです。
絵を描くことに出会えてよかった。考えを無限大に増大することができるおかげで、すごく散らかります。眠れなくなることも結構あります。
「いい!」そう思った構図で描き始めた絵がどうしようもない結果になることもあるのですが、何か少しでも学べてると信じて描いてます。
佐伯祐三さんは、最後のころ20日間で30の作品を手掛けたそうです。病を患いながらです。好きなこと、やりたいことは寝食を忘れると言いますが、そういった状態だったのでしょうか。
これほどの境地にたどり着くことは自分自身イメージがわきませんが、自分がやりたいことには真摯に向き合うことが大切だと改めて思いました。