やりたいことと、社会のニーズを合わせる必要性

こんにちは、油絵作家の山口です。

…ところで(突然ですが)。

こうして書き始めるとき、ちょっと「偉そう??」とすこし違和感を覚えることがあります。


というのは、別に自分の肩書は画家でも絵描きでもなんでもよくて、ただわたしは絵を描いていって、その絵を誰かが見てくれて何か感じてほしい。


そのニーズが高まればポツリポツリ売れていくはず…。それでもう十分オッケーなひとです。


「有名になりたい」でなく「誰かひとりでも感動してほしい、感じてほしい」、そのひとりが少しずつ広がっていったら素敵すぎる!!という気持ちです。

なので、あらためて「画家の」「絵描きの」「作家の」とつけなくてもいいように思いますが、一応なにかつけておくことで何をやっている人かわかるのでつけている…そんな感じでございます。それ以上の意味はないのです。


画家には資格も試験もありませんから、どう名乗るかは本人次第なのです。
売り上げがあってもなくても、有名でも無名でも、自分が画家だといえば画家になります。


巨匠のような絵が描けなくても、大御所のお墨付きでなくても画家は画家なわけです。
といっても、私の認識では専業で絵を描いている人が、それにあたるのかと思っています。


となると、わたしもそのひとり…ですね。よろしくお願いいたします!!

とりむすめ F4 キャンバス油彩 2022

「本当にやりたいことをみつける」ということは…

日々絵を描いているさなか、いろいろと思うことがあります。


まあ、大抵は重要なことではないのですが、先日読んだ本に「本当にやりたいことをみつける」というのがありまして、わたしもぼんやりとそんなことを考えていました。


絵が描きたいから、ずっと続けていた仕事もやめた。そして毎日のように絵描きを実現している…でも、その先は?

いったいどうしたい?


という疑問を自分にぶつけてみたのです。


絵描き人としてずっと制作するために、少しは収入が必要になります。といってもあまり時間的制約もかかってほしくない。となれば、描いた絵が売れていくのが最善ではあります。描いて売って、描いて売って。


ところが。


自分が描きたい絵がイコール売れる絵にならないことが、世の中というものです。


わたしは今までもWEBデザインや広告デザインの仕事をながらくしてきましたが、仕事に自分のアート感覚を取り込むのは現実的ではなかったです。


デザイナーのアート感覚を最優先にする広告なんてなくて、一部の有名デザイナーを除けば売り上げやクライアントの意向が最優先です。


絵も、売りたいならそうかもしれません。お客様が「ほしい」と思う絵、「飾りたい」などのニーズにこたえる絵が売れるはず。


自分の感覚最優先に描いた絵は販売向きとは言えない気がします。巨匠や有名画家はひとまずおいといて。

やりたいことと、社会のニーズの合体

現実的に絵を描きながら収入を得るには、販売向け作品と、自分が思うままに描く絵というふたつを切り替えることができれば一応解決なのかと思いました。

そんなのは芸術家のやることじゃない…と、思います??

でも、社会のニーズに合わないものは誰からも見てもらえないし、それでは存在自体怪しくなります。


ただ、販売向けということば自体は面白くない。わくわくしない、と。


でも、「これを描いてほしい」「こういう絵を飾りたい」というオーダーや、写真とは違う「思い出の一枚」の作品作りなら楽しそうだと思いました。


そして需要がありそうなのは風景画です。わたしもですが、近隣の山や自然の観光は楽しく、美しい景色にいつも癒されています。


このような絵がお部屋に飾られていたら、楽しそうです。いったことがある場所ならなおさらうれしくなりそうです。

油絵作品の魅力

そして、油絵の大きな魅力は「物質としての力」です。

水彩のようにさらさらした絵具でなく、塗り重ねたりひっかいたり、さまざまな厚みのある表現ができるため、実物で見たときの迫力が非常に強く感じられる画材です。100年の時も超えられる強固な絵具です。

同じ風景を見ても、十人十色の画家により、表現がまったく違うところも味わいで、好きな画風の作家に自分の思い出の地を描いてもらい、さらにそれを部屋に飾ることは、予想以上に素敵だと思うのです。

こんなことを想像していると、すごく楽しい気持ちになります。私もうれしい、お客さんもうれしい。ハッピーな世界です。幸せです。


これが実現できるように頑張っていきます。そして、同時に自分の表現者としての絵も制作していきます。

人の手によって作られた、世界でたったひとつのあなただけの原画を作成します。
楽しみにしていてくださいね!